交流会(2006.11.26(日曜日))

 2006年11月26日13時より長崎大学病院第3会議室において交流会を開催しました。
今回は就労が主な内容で、長崎労働局職業安定部の方より内部疾患者の就労について
1時間の講演、そのあと質問を受け付けました。
思ったより参加者は少なかったのですが、じっくりと聞けたのではないでしょうか。
 今回はアンケートを取らせて頂きました。御協力有難うございました。
今後の運営に反映させていただきます。

寒くなってきましたが、汗をかいての説明をやって頂きました
質疑応答の様子

事務局も質問に立ちました

 

講演内容

 相談窓口
・ハローワークになるそうです。
 ただ、その際症状が軽い等の理由などで一般扱いにしてもらうか、症状が重いので障害者手帳が
 なくても、その他障害者扱いにしてもらうかを、決めた方が対応しやすいとの事でした。
・またハローワークには、障害者・母子家庭等の専門援助部門があり、障害者登録は一度登録すれば
 ずっと有効だそうです。(一般は3ヶ月で失効)
・現在、数名のクローン病・潰瘍性大腸炎の方が、ハローワークに登録・求職中。(把握している方)

 

 内部疾患者の就労状況( クローン病・潰瘍性大腸炎の方)
・陶器製造
・介護福祉士→ただし夜勤等の不規則な勤務のため体調維持が難しく、1ヵ月半で退職

 

 就労支援
トライアル雇用※1は障害者以外でも適用可能
・トライアル雇用期間中にジョブコーチ※2が入ることも可能
職場適応訓練※3は障害者手帳を持っている方のみ受けられる

※1トライアル雇用とは
3ヶ月を限度に、ハローワークの職業紹介で、事業主と対象者との間で、有期雇用契約を締結させ、
事業主・求職者お互いの不安を解消しながら、双方納得の上でのスムーズな常用への移行を促す制度。
平成17年度実績では開始者数5,954人、常用雇用移行率82%
※2ジョブコーチとは
企業と障害者(雇用者)の間に入り、企業側には障害に配慮した配置・職務内容の助言等を行い、障害者
には、作業遂行力の向上支援・家族のかかわり方などを助言する、職場適応援助者のことをいう。
※3職場適応訓練とは
実際の職場で訓練を行うことにより、仕事環境に適応することを目的で実施し、終了後はその事業所で
雇用してもらうことを期待して行う訓練。

 

 障害者委託訓練
・知識・技能習得訓練コース※4実践能力習得訓練コース※5の2つあり、3ヶ月(月100時間)をめどに行う
・最近3年間は、ほとんどが知識・技能習得訓練で、パソコン操作が主。
 ただ期間が3ヶ月なので、訓練の内容は限られる。
・障害者手帳を持っていれば受講可能(適性検査に合格しないと不可)。
 手帳を持っていなくても、その他障害と認定されれば受講可能。(ハローワークが認定)

※4技能習得コースとは
就職に必要な知識・技能の習得を図るために、民間教育訓練機関やNPO等を委託先として、実施するコース
※5実践能力習得訓練コースとは
実践的な職業能力の開発・向上を図るために、企業等を委託先として事業所現場を活用して、実施するコース

 

 障害者職業能力開発校(全国に13校)
・九州では福岡(北九州市若松区)と鹿児島(薩摩川内市)にあり、
 プログラム設計、機械製図、Webデザイン、CAD、園芸、洋裁などの訓練を行っている。(寮設備あり)
・中央障害者職業能力開発校と、吉備高原障害者職業開発校には病院も併設されている。

 

 長崎障害者職業センター
・障害者職業センターは、ハローワークと協力しながら、障害のある人の雇用の促進と、安定を図るために
 様々な職業リハビリテーションサービスを行っている
・利用方法
  事前予約必要(ハローワークで求職申込をされている方はハローワーク窓口からも申し込み可能)
  障害者手帳等保持者は来所時に持参
  障害者職業センターの利用は無料
  受付時間 平日8:45〜17時(電話095−844-3431)

 

 最後に
・ただ漠然と仕事をしようかなという考えではなく、絶対に就職するんだという強い意思がないと、
 担当者が対応しづらい。
・また事業主への病気の告知については、本人が決めることが基本で、メリット・デメリットを良く考えて
 やって欲しいとのことでした。
・参加者から、病気の告知をせずに後で事業主に分かった場合、損害賠償等は求められることはあるのか
 という質問が出され、明らかにその事で損害が発生したというのが示されない限り、それはないだろう
 との事でした。
・また、告知しなかったことで解雇された例については、個々の事例については分からないが、
 病気の告知をしなかったのが問題ではなく、病気による長期休職や、その業務を遂行できないことが、
 理由などではないかとの回答でした。

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